飼育・生態

動物IQランキング|ニューロン数で分かる本当に賢い動物の順位

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この記事の要点
  • 動物IQランキングに公式の数値はなく、物差しごとに順位が変わります
  • 大脳皮質のニューロン数では、人間160億、ゾウ56億、犬約5億です
  • カラスやオウムは小さな脳でも賢く、タコも犬並みの神経細胞を持ちます

ふと、飼い犬を見て「この子、何歳くらいの頭なんだろう」と思ったことはありませんか。動物IQランキングを調べると、サイトごとに順位がバラバラで戸惑うかもしれません。

理由は、動物の賢さを測る公式なIQテストがないからです。研究者は、脳の神経細胞(ニューロン)の数や、行動テストの結果などから比べています。

この記事では、研究で確認できた数字をもとに、動物IQランキングを物差し別に整理します。人間・ゾウ・犬・カラス・タコなどが、どこに位置するのかが分かります。

結論を先に言うと、大脳皮質のニューロン数では人間が約160億個でトップです。霊長類以外ではゾウが約56億個で1位。犬は約5億個で、ネコの約2倍あります。

要点図解
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  1. 動物IQランキングとは?人間のIQと違う理由と3つの物差し
    1. 動物のIQが数値で決まらない理由|人間のIQテストは使えない
    2. 物差し①ニューロン数|脳を溶かして神経細胞を数える
    3. 物差し②行動テスト|道具・自制心・指示の理解で測る
    4. PBS「Animal IQ」の5つの領域|世界の研究者も評価軸を探している
    5. 3つの物差しを一覧で比べる|強みと弱み
  2. ニューロン数で並べた動物IQランキング|人間・ゾウ・犬・ネコの順位
    1. 【早見表】ニューロン数が多い動物ランキング|1位は人間の約160億個
    2. グラフで見る人間と動物の差|人間は犬の約30倍
    3. ゾウは霊長類以外のトップ|ニューロン約56億個の実力
    4. 犬とネコはどちらが賢い?ニューロン数は約2倍の差、クマはネコ並み
  3. 小さな脳でも上位に入る鳥とタコ|カラス・オウム・タコの実力
    1. カラスは自己制御テストで類人猿に並ぶ|脳が小さくても賢い理由
    2. オウムと鳴き鳥はニューロンが密集|霊長類の約2倍という研究
    3. タコは約5億個のニューロンを持つ|3分の2は腕にある
    4. 脳の作りが違っても賢くなれる|鳥とタコがランキングに教えること
  4. 犬種別の賢い犬ランキング|コレン博士の研究で見る1位はボーダーコリー
    1. 判定基準は「5回以内で覚え、95%以上で従う」|作業・服従の知能
    2. 【TOP7の早見表】賢い犬種ランキングは1位ボーダーコリー、2位プードル
    3. 下位の犬種は「頭が悪い」わけではない|ダックスフンド49位・チワワ67位
    4. 犬が理解できる言葉の数|ふつうは165語、チェイサーは1,000語超
  5. 独自の比較軸で並べ直した動物の賢さランキング
    1. 独自の3つの比較軸|材料・行動・意思疎通で見る
    2. 【独自比較表】6種の動物を3軸で見比べる
    3. 軸別の1位は?ゾウ・カラス・犬で分かれる
    4. この比較表の限界|「-」は「できない」ではない
  6. 動物IQランキングで失敗しない読み方と、愛犬・愛猫への活かし方
    1. よくある失敗例3つと対策
    2. 愛犬の賢さを引き出す|「賢い=飼いやすい」ではない
    3. 愛猫の賢さは数字だけでは見えない|ネコの前頭葉は約3.5%
    4. ランキングを見るときの4つのチェックポイント
  7. まとめ
  8. よくある質問

動物IQランキングとは?人間のIQと違う理由と3つの物差し

「うちの子は天才かも」と思って、動物のIQを調べた人も多いでしょう。動物IQとは、人間のIQテストの点数ではなく、ニューロンの数や行動テストの成績から賢さを比べる目安のことです。

動物のIQが数値で決まらない理由|人間のIQテストは使えない

人間のIQは、言葉や図形の問題を解いて出す点数です。動物に同じ問題は解かせられません。そのため、同じ方法で数値にすることはできないのです。

ネットには、動物ごとに「IQ◯〜◯」と推定値を並べた表も見かけます。ただ、算出方法が書かれていないものが多く、この記事では使いません。代わりに、研究で確認できる数字だけで順位をつくります。

注意

「動物のIQ◯◯」という数字を見かけたら、次の3点を確認してください。

  • 算出方法(何を測った数字か)が書かれているか
  • 出典(研究・論文・研究者名)が示されているか
  • 動物ごとに同じ条件で測られているか

物差し①ニューロン数|脳を溶かして神経細胞を数える

ニューロンは、脳の中で情報を伝える神経細胞です。神経科学者のスザーナ・エルクラーノ=アウゼル氏は、脳をスープ状にして細胞の核を数え、ニューロンの総数を割り出しています。

脳の重さや大きさは、昔から知能の目安として使われてきました。ただ、大きさだけでは細胞の詰まり具合が分かりません。ニューロン数なら、考えたり計画したりする力の土台を、数字で比べられます。

物差し②行動テスト|道具・自制心・指示の理解で測る

行動テストは、動物に課題を出して成績を見る方法です。カラスの研究で使われた「シリンダー・タスク」では、筒に入った餌を、端へ回り込んで取り出せるかで自制心を調べます。

犬では、カナダの心理学者スタンレー・コレン氏が、新しい指示を覚えるまでの回数と、1回目で従う割合を調べました。ただし、測れるのは「人の指示に従う力」です。野生で生き抜く力までは測れません。

PBS「Animal IQ」の5つの領域|世界の研究者も評価軸を探している

アメリカのPBSと科学番組「NATURE」の「Animal IQ」は、「動物の賢さは、種どうしでどう比べればよいのか」という問いから始まります。番組では独自の評価表「Animal IQ Rubric」をつくり、5つの領域で知能を見ています。

教育向けの紹介ページでは、領域が「Aware」「Social」「X-factor」「Rational」「Ecological」と図で示されています。1つの数字で順位を決めず、複数の面から見る考え方です。詳しくはPBS「Animal IQ」の番組ページで確認できます。

3つの物差しを一覧で比べる|強みと弱み

物差し何を見るか強み弱み
ニューロン数大脳皮質などの神経細胞の数種類の違う動物でも数字で比べやすい鳥やタコなど脳の作りが違う動物は、単純に比べにくい
行動テスト道具の使用・自制心・指示の理解実際の行動から賢さが分かるテストごとに得意・不得意が出る
領域別の評価(PBS)5つの領域ごとの能力多面的に見られる1つの数字の順位にはなりにくい

どれか1つで決めると、必ず弱みが出ます。そこでこの記事では、ニューロン数を土台に、行動テストの結果を重ねて見ていきます。

ニューロン数で並べた動物IQランキング|人間・ゾウ・犬・ネコの順位

【早見表】ニューロン数が多い動物ランキング|1位は人間の約160億個

順位動物大脳皮質のニューロン数(概数)ひとこと
1位ヒト約160億個他の動物を大きく引き離す
2位ゴリラ・オランウータン約80〜90億個人間の約半分
3位チンパンジー約60〜70億個人間に最も近い仲間の1つ
4位ゾウ約56億個霊長類以外では最多
5位犬約5億個ライオンやアライグマと同程度
6位ネコ約2.5億個クマと同程度

出典:ナショナル ジオグラフィック日本版「イヌはネコより賢い? 科学が出した答えとは」(2017年)

表のとおり、上位は霊長類が占めます。霊長類以外で最も数が多いのは、ゾウです。

数えているのは大脳皮質のニューロンで、脳全体や全身の神経細胞ではありません。また、数字は2017年に報じられた研究にもとづく概数です。研究が進めば、更新される可能性があります。

グラフで見る人間と動物の差|人間は犬の約30倍

出典:ナショナル ジオグラフィック日本版(2017年)。ゴリラ・オランウータンは80〜90億、チンパンジーは60〜70億の中間値で表示

グラフにすると、差の大きさがよく分かります。人間の160億個は、犬の約30倍、ネコの約60倍です。

ゴリラやオランウータンでも、人間の半分ほどにとどまります。人間に近い類人猿でも、数の上では大きな開きがあるのです。

ゾウは霊長類以外のトップ|ニューロン約56億個の実力

エルクラーノ=アウゼル氏の研究チームが調べた範囲では、霊長類以外で最も知能が高いと評価されたのはゾウでした。ニューロン数は約56億個。チンパンジーの60〜70億個に迫る数字です。

犬と比べると10倍以上、ネコと比べると20倍以上になります。体が大きいから脳も大きい、という印象が、数の面でも裏づけられた形です。

犬とネコはどちらが賢い?ニューロン数は約2倍の差、クマはネコ並み

犬の大脳皮質には約5億個、ネコには約2.5億個のニューロンがあります。犬はネコの約2倍です。数の上では、犬はアライグマやライオンと同程度、ネコはクマと同程度でした。

意外なのはクマです。脳の大きさはネコの10倍ほどあるのに、ニューロン数はネコとほぼ同じでした。脳が大きいことと、細胞が多いことは別なのだと分かります。

前頭葉(考える力を支える部位)が脳全体に占める割合も、人間は約29%、犬は約7%、ネコは約3.5%とされています。ただし、数が示すのは「考える力の土台」の差です。ネコが犬より劣っていると決めつける材料にはなりません。

補足

ニューロン数は「賢さの土台」を数字にしたものです。それだけで、その動物の生きる力や性格まで分かるわけではありません。研究でも「示唆する」という表現にとどまっています。

小さな脳でも上位に入る鳥とタコ|カラス・オウム・タコの実力

公園でカラスと目が合い、じっと見られている気がしたことはありませんか。あの視線は、思い過ごしではないかもしれません。

カラスは自己制御テストで類人猿に並ぶ|脳が小さくても賢い理由

2016年の研究では、ワタリガラス・コクマルガラス・カレドニアガラスが、シリンダー・タスクで霊長類と同等の成績を出しました。脳は霊長類より小さいのに、自制心を試すテストで並んだのです。

カラス科の鳥は、前脳のニューロン数がとても多いとされます。ニューロンの密度は、同じ大きさのどの脊椎動物にも劣りません。個々の人間の顔を覚え、何年も記憶するという研究も紹介されています。

オウムと鳴き鳥はニューロンが密集|霊長類の約2倍という研究

2016年6月にAFPが報じた研究では、小さなスズメから体長1.8メートルのエミューまで、20種の鳥の脳を調べました。オウムと鳴き鳥の脳には、同じ大きさの霊長類の約2倍、ラットやマウスの2〜4倍のニューロンがあったそうです。詳しくはAFPBB News「鳥類の『賢さ』、小さな脳に密集する神経細胞が寄与?」で読めます。

鳥は道具をつくって使い、鏡の中の自分を認識し、先の必要に備えた行動もできます。これらは、以前は霊長類だけの能力と考えられていました。シロビタイムジオウムが複数の道具を使い分けた実験も、霊長類以外で初の例として報じられています。

タコは約5億個のニューロンを持つ|3分の2は腕にある

タコの神経系には、約5億個のニューロンがあります。数は犬と同じくらいです。ただし、その約3分の2は脳ではなく、8本の腕に集まっています。腕それぞれに小さな脳がある、と考えると分かりやすいでしょう。

2009年には、人間が捨てたココナッツの殻を運び、組み合わせて身を守るタコが確認されました。無脊椎動物で道具の使用が確認された初めての例とされています。

タコの「約5億個」は全身の神経系の数で、犬の「約5億個」は大脳皮質の数です。数え方が違うため、同じ表には並べていません。タコは哺乳類とは進化の道すじが大きく異なり、単純な比較は難しいとされています。

脳の作りが違っても賢くなれる|鳥とタコがランキングに教えること

哺乳類の高い認知能力は、6層構造の新皮質が支えると考えられてきました。ところがカラスの前脳は、層構造をもたない単純な核の集まりです。作りが違っても、高い知能は生まれうるのです。

鳥は体を軽くするため、小さな脳にニューロンを詰め込む方向に進化したと考えられています。だから、哺乳類と同じ表に鳥やタコを並べると、不公平になりがちです。次の後半では、別の見方で並べ直します。

犬種別の賢い犬ランキング|コレン博士の研究で見る1位はボーダーコリー

判定基準は「5回以内で覚え、95%以上で従う」|作業・服従の知能

カナダの心理学者スタンレー・コレン氏は、犬の訓練士への調査をもとに、犬種ごとの順位をつくりました。見ているのは、新しい指示を何回で覚えるかと、1回目の指示で従う割合です。

上位グループは、5回以内の繰り返しで新しい指示を理解し、95%以上の確率で従う犬種とされています。この順位が示すのは、知能のうち「人の指示を理解して従う力」だけです。そこを押さえておくと、読み違えずに済みます。

【TOP7の早見表】賢い犬種ランキングは1位ボーダーコリー、2位プードル

順位犬種補足
1位ボーダーコリー牧羊犬の代表。1,000語以上を覚えた例がある
2位プードル250語ほどの言葉や合図を理解するとされる
3位ジャーマン・シェパード警察犬などの作業で知られる犬種
4位ゴールデン・レトリバー水鳥猟の回収犬の流れをくむレトリーバー
5位ドーベルマン上位5犬種に入る
6位シェットランド・シープドッグ(シェルティ)牧羊犬系の犬種
7位ラブラドール・レトリバーレトリーバーの仲間

出典:犬のからだセミナー 知能編、petan「犬の知能について」

上位には、牧羊犬やレトリーバーなど、人の指示を注意深く聞く仕事をしてきた犬種が並びます。人と組んで働く歴史が長いほど、この物差しでは有利になるのです。

下位の犬種は「頭が悪い」わけではない|ダックスフンド49位・チワワ67位

紹介記事によると、ダックスフンドは49位、チワワは67位、アフガン・ハウンドは79位です。下位には、独立心が強い犬種や、自分で獲物を追うタイプが目立つと説明されています。

つまり、賢くないのではなく、指示を待つ仕事に向いていないだけです。ランキング1位の犬でも、しつけやいたずらで悩む飼い主はいます。反対に、下位の犬でも飼い主の指示をすぐ判断できる子はいる、という声もあります。

犬が理解できる言葉の数|ふつうは165語、チェイサーは1,000語超

コレン氏の研究では、ほとんどの犬は人間の2歳児ほどの知能を持ち、165ほどの言葉を理解し、4〜5まで数えられるとされます。目安として覚えておくと、愛犬の様子を見るときに役立ちます。

出典:コレン氏・ピリー氏らの研究を紹介した記事(犬のからだセミナー、petan、犬暮らし)より。ボーダーコリー・プードルは250語ほどとされる目安

ボーダーコリーのリコは最大200語、同じ犬種のチェイサーは3年の訓練で1,000語以上を覚えました。個体差は大きく、トレーニング次第で記憶できる量が伸びる例だといえます。

補足

犬種ランキングは「作業・服従の知能」の順位です。ニューロン数の物差しとは別の見方なので、「犬は5億個で、ボーダーコリーは特別に多い」といった読み方はできません。

独自の比較軸で並べ直した動物の賢さランキング

独自の3つの比較軸|材料・行動・意思疎通で見る

ここまでの物差しを、3つの軸にまとめ直します。軸A「材料」はニューロン数や密度、軸B「行動」は道具の使用や自制心テスト、軸C「意思疎通」は人の指示や言葉、顔の理解です。

1つの総合順位にすると、鳥やタコ、または犬が不利になります。軸ごとに見れば、それぞれの強みが見えてきます。なお、これは学術的な順位ではなく、この記事が調査結果を整理した見方です。

【独自比較表】6種の動物を3軸で見比べる

動物軸A:材料軸B:行動軸C:意思疎通
チンパンジー◎ 約60〜70億個○ 自制心テストでカラスの比較相手になった-
ゾウ◎ 約56億個(霊長類以外で最多)--
犬○ 約5億個-◎ 165語。チェイサーは1,000語超
カラス○ 密度は同サイズの脊椎動物に劣らない◎ 自制心テストで類人猿に並ぶ△ 人の顔を長く覚える
オウム○ 同サイズの霊長類の約2倍の密度◎ 複数の道具を使い分けた-
タコ○ 全身で約5億個○ 殻を道具に使う△ 人を見分けると紹介される

◎=数字や実験で強く確認/○=確認/△=限定的/-=この記事の調査では確認できず(「できない」という意味ではありません)

表を横に読むと、1つの動物の強みが分かります。縦に読むと、軸ごとの上位が見えてきます。

軸別の1位は?ゾウ・カラス・犬で分かれる

材料の軸では、霊長類を除くとゾウが先頭です。行動の軸では、カラスとオウムが目立ちます。意思疎通の軸では、人と暮らしてきた犬が頭1つ抜けています。

同じ「賢い」でも、向いている方向は動物ごとに違います。犬がカラスに勝つ軸もあれば、逆の軸もあるのです。総合1位を決めたくなる気持ちは分かりますが、軸を分けたほうが実態に近づきます。

この比較表の限界|「-」は「できない」ではない

表の「-」は、この記事の調査で確認できなかったという意味です。たとえばゾウの道具の使用は、別の研究で報告されている可能性があります。

また、犬のように研究が多い動物は、数字が出やすい傾向があります。研究が少ない動物は、実力に関わらず空欄が増えがちです。表は「現時点で確認できた範囲」の地図として使ってください。

独自比較表は、調査で確認できた情報の整理です。新しい研究が出れば、◎や○の位置は変わります。引用するときは「2026年10月時点の整理」と添えると誤解を防げます。

動物IQランキングで失敗しない読み方と、愛犬・愛猫への活かし方

「1位の犬種を飼えば、しつけは楽なはず」と思い込んだ経験はありませんか。ランキングは便利ですが、読み方を間違えると誤解のもとになります。

よくある失敗例3つと対策

失敗の多くは、1つの数字で決めつけることから起きます。ニューロン数だけで賢さを決める、犬種の順位を飼いやすさと同じに考える、鳥やタコを哺乳類の表に混ぜる、の3つが代表例です。

対策は、物差しの種類と測った内容を確かめることです。下の表で、失敗例と対策をセットで確認できます。

失敗例起きること対策
ニューロン数だけで賢さを決める脳が大きいクマがネコ並みという結果を説明できない行動テストの結果も重ねて見る
犬種ランキング1位=飼いやすいと考える1位でも、しつけやいたずらで悩む飼い主はいる順位は「指示の覚えやすさ」だけと知る
鳥・タコを哺乳類の表に混ぜる数え方が違うのに優劣をつけてしまう別枠、または軸ごとに比べる

「ボーダーコリーは1位だから、初めてでも楽に飼える」と考える。

「ボーダーコリーは指示を覚えるのが速い犬種。そのぶん、毎日の遊びや課題が必要になりそう」と、特徴として受け取る。

愛犬の賢さを引き出す|「賢い=飼いやすい」ではない

ランキングを見た飼い主から、「順位としつけやすさは一致しない」という声が出ています。順位が測るのは指示を覚えるスピードであって、飼い主との相性や性格ではないからです。

牧羊犬や回収犬は、人と作業する歴史が長い犬種です。一方、独立心が強い犬種は、自分で判断する場面が多くなります。愛犬が指示を無視したときは、頭の良し悪しではなく、犬種の得意分野を疑ってみてください。

愛猫の賢さは数字だけでは見えない|ネコの前頭葉は約3.5%

ネコのニューロン数は約2.5億個で、犬の約半分です。前頭葉が脳に占める割合も、犬の約7%に対して約3.5%とされています。数字だけを見ると、犬のほうが「考える力の土台」は大きい計算です。

ただ、この記事で調べた範囲では、ネコの行動テストの結果は確認できていません。数字の差を、ネコが賢くない証拠にするのは行きすぎです。日々の行動を観察するほうが、愛猫の個性は分かります。

ランキングを見るときの4つのチェックポイント

動物IQランキングは、サイトごとに数字も順位も違います。読む前に、4つの点を確認しておくと迷いません。

  • 出典(研究者名・論文・調査主体)が書かれているか
  • 何を測ったか(ニューロン数・行動テスト・指示の理解)が分かるか
  • 調査された年が新しいか。古い場合は更新の可能性を考えたか
  • 動物の種類をまたいで、同じ条件で比べているか

この4つに答えられないランキングは、話のネタとして楽しむ程度にとどめるのが安全です。逆に、答えがそろっていれば、数字の意味を正しく受け取れます。

まとめ

動物IQという公式な数値はありません。研究者は、ニューロン数、行動テスト、複数の領域の評価という物差しを使い分けています。同じ動物でも、物差しが変われば順位が変わります。

大脳皮質のニューロン数では、人間が約160億個で1位です。ゴリラやオランウータンが約80〜90億個、チンパンジーが約60〜70億個、霊長類以外ではゾウが約56億個で続きます。犬は約5億個、ネコは約2.5億個です。

カラスやオウムは、小さな脳にニューロンが密集しており、道具や自制心のテストで霊長類に並びました。タコも約5億個の神経細胞を持ちますが、その約3分の2は腕にあります。脳の作りが違う動物は、別枠で見るのが安全です。

犬種別ではボーダーコリーが1位ですが、測っているのは「指示を覚える力」だけです。順位で愛犬の価値は決まりません。出典と測った内容を確かめながら、動物IQランキングを楽しんでください。

よくある質問

Q
動物のIQを人間のIQに換算すると、いくつになりますか?
A

動物のIQを人間のIQへ換算する公式な方法はありません。換算した数値を載せた表もありますが、算出方法が不明なものが多く、信頼できません。犬は「人間の2歳児ほどの知能」と表現されることがありますが、これは目安です。

Q
賢い犬種ほど、飼いやすいのでしょうか?
A

一致しないと考えたほうが安全です。コレン氏の順位が測るのは、新しい指示を覚える速さと従う割合だけです。1位の犬種でも、しつけやいたずらで悩む飼い主はいます。犬種の特徴を知ったうえで、愛犬に合う接し方を探すことが大切です。

Q
タコは寿命が短いのに、なぜ賢いのですか?
A

タコの寿命は通常1〜2年、長くても3年ほどとされます。それでも約5億個のニューロンを持ちます。複雑な擬態を操るために神経細胞が発達したという見方がありますが、確定した答えではありません。

Q
カラスは本当に人の顔を覚えるのですか?
A

個々の人間の顔を記憶できる、という研究が紹介されています。カラス科の鳥は前脳のニューロン数が多く、密度も同じサイズの脊椎動物に劣りません。何年も覚えているという報告もありますが、すべての個体に当てはまるとは限りません。

Q
一番頭が悪い動物は何ですか?
A

確かな比較データが見つからず、特定の動物を挙げることはできません。ニューロン数が少ない動物でも、その環境で生き抜くには十分な力を持っています。「頭が悪い」という見方は、人間の物差しを当てはめた結果です。

Q
ニューロン数のランキングは、今後変わりますか?
A

変わる可能性があります。この記事の数字は、2017年に報じられた研究にもとづく概数です。調べられていない動物も多く、研究が進めば順位や数字が更新されます。引用するときは、調査年を確認してください。

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