
ペットショップで可愛い子犬を見かけると、ついつい足を止めてしまいますよね。でも、ショーケースの中で少し大きくなった犬を見ると「この子はどうなるんだろう」と心配になることはありませんか?
全国に83店舗を展開するペットワールド・アミーゴでも、売れ残りの犬がゼロではありません。この記事では、アミーゴでの犬の売れ残り問題の実態と、売れ残った犬たちがどのような対応を受けているのか、そして私たちができることまで詳しく解説します。
アミーゴとは?全国83店舗のペットショップチェーン
ペットワールド・アミーゴは、東京都千代田区に本社を置く株式会社アミーゴが運営するペットショップチェーンです。バローグループの一員として、1988年から事業を開始し、現在では全国26都府県に83店舗を展開しています。
ペットの生体販売だけでなく、トリミングサロン・ペットホテル・ドッグトレーニングスクールまで提供する総合ペットサービス企業です。アミーゴのコンセプトは「ペットとの出会いの感動」と「ペットと共に暮らす楽しさ喜び」を提供すること。スタッフの知識向上に努め、飼い主の良き相談相手となることを目指しています。
アミーゴでは犬・猫のほか、小動物・爬虫類・観賞魚まで幅広いペットを取り扱っています。店舗ごとに特色があり、珍しい品種を扱う店舗もあるのが特徴です。
グラフからわかるように、アミーゴは東北から四国まで幅広く店舗を展開しています。特に愛知県・大阪府・兵庫県など、人口の多い都市圏に多くの店舗を構えているのが特徴です。これだけ多くの店舗があれば、取り扱うペットの数も相当数に上ります。
アミーゴでの犬の売れ残り問題の実態
ペットショップで売れ残りが発生する理由は、主に需要と供給のバランスが合わないことにあります。アミーゴも例外ではなく、一定数の売れ残りが発生しているのが現実です。
なぜ売れ残りが発生するのか?
生後3ヶ月以内が最も需要が高い時期とされており、動物愛護法で生後56日を過ぎないと販売できないため、店頭に並ぶのは生後2〜3ヶ月頃からです。つまり、販売可能になってからわずか1ヶ月程度で需要のピークが過ぎてしまうのです。
月齢が進むと個性が出始め、人見知りをするようになることも売れにくくなる要因です。また、ペットショップ側は在庫切れを避けるため人気犬種を多く確保する傾向があり、タイミングよく購入希望者が現れないと売れ残ってしまいます。
日本全体の売れ残り統計データ
環境省が平成22年度に実施した調査によると、ペットショップで取り扱われる犬のうち約4.0%が売れ残りという結果が出ています。総取扱数11万1,215頭のうち4,490頭が売れ残っている計算です。
2018年度の犬の流通量は約69万6,557頭とされており、単純計算で年間約2万8千頭の犬が売れ残りとして発生していると推測されます。これは決して小さな数字ではありません。
この円グラフが示すように、96%は販売されていますが、残り4%の売れ残りが年間で2万8千頭にも達するのです。アミーゴも業界全体と同様の課題を抱えていると考えられます。
アミーゴでの売れ残り犬への対応方法
それでは、アミーゴで売れ残った犬たちはどうなるのでしょうか。実際の対応方法を詳しく見ていきましょう。
1. 価格の値下げによる販売継続
最も一般的な対応は、段階的な価格の値下げです。生後3ヶ月を過ぎた頃から徐々に価格が下がり始め、生後5ヶ月頃には当初価格の半額近くまで値下げされるケースもあります。
アミーゴでも定期的にセールやキャンペーンを実施し、売れ残りの犬に新しい飼い主が見つかるよう努めています。実際の口コミでは、「割引されていた小動物をお迎えした」という声も見られました。
2. 他店舗への移動
全国に83店舗を展開しているアミーゴの強みは、店舗間でペットを移動させて出会いのチャンスを広げられることです。ある地域では人気がなくても、別の地域では需要があるケースも多いのです。
例えば、大型犬の子犬は一軒家が多い郊外の店舗に移動させると、比較的早く飼い主が見つかる傾向があります。このように、ペットの特性に合わせた店舗配置を行うことで、売れ残りを減らす工夫がされています。
3. 里親募集・譲渡会の実施
アミーゴでは、売れ残りが長期化した場合に店舗での里親募集や譲渡会を実施することがあります。特に小動物については、店内の掲示板で里親募集を行うケースが確認されています。
一部の店舗では、系列外の保護団体と連携して譲渡会を開催することもあります。宇品のアミーゴ店では飼い主との仲介サービスを提供していたという情報もあり、地域や店舗によって対応が異なるようです。
4. ブリーダーへの返還
環境省の調査によると、売れ残りの犬の約21.6%がブリーダーへ返還されています。健康で見た目の良いメスは、繁殖用として引き取られるケースが多いです。
ただし、繁殖用として戻された場合、過酷な環境で何度も出産を繰り返す可能性があり、動物福祉の観点からは課題が残ります。
5. 店舗の看板犬・スタッフによる引き取り
環境省の調査では、売れ残りの犬の約7.1%が店舗の看板犬として継続飼育されています。また、SNS上では「売れ残って愛着が湧いたペットをスタッフが飼う」というケースも見つかりました。
これは動物にとって最も幸せな結末の一つと言えるでしょう。毎日世話をしていたスタッフが家族として迎え入れるのですから。
| 対応方法 | 割合(環境省調査) | 詳細 |
|---|---|---|
| 値下げ・他店舗移動 | 約31.8% | 段階的な値下げや店舗間移動で販売継続 |
| ブリーダーへ返還 | 約21.6% | 繁殖用として引き取られる(主にメス) |
| 自社繁殖用 | 約23.3% | 自社内で繁殖用として継続飼育 |
| 看板犬として継続飼育 | 約7.1% | 店舗でマスコットとして飼育 |
| 里親募集・譲渡会 | その他 | 保護団体と連携して新しい家族を探す |
この表からわかるように、売れ残りの犬たちには複数の行き先があり、すべてが悲惨な運命をたどるわけではありません。ただし、繁殖用として酷使される可能性など、改善すべき課題も残されています。
アミーゴで売れ残り犬を引き取る方法

「売れ残りの犬を引き取りたい」と考える方も多いでしょう。アミーゴで売れ残り犬を迎える方法をご紹介します。
値下げされた犬を店舗で購入
最もシンプルな方法は、値下げされた犬を通常通り購入することです。生後3ヶ月を過ぎると徐々に価格が下がり始めます。アミーゴの公式サイトや各店舗を訪れて、割引価格で販売されている犬を探してみましょう。
値下げされていても、血統書付き・ワクチン接種済み・健康チェック済みであることが多く、安心して迎え入れられます。スタッフに詳しい情報を聞いて、相性を確認することが大切です。
店舗での里親募集をチェック
アミーゴの一部店舗では、小動物を中心に店内で里親募集を行っています。店内の掲示板やスタッフへの問い合わせで情報が得られます。
犬猫の里親募集は小動物ほど頻繁ではありませんが、健康上の問題や特別な事情がある場合に実施されることがあります。例えば、めまいの症状があるウサギを責任を持って世話できる里親を探したケースなどが報告されています。
無料での引き取りは可能?
結論から言うと、アミーゴで無料引き取りが行われることは非常に稀です。無料で譲渡される場合は、病気や困った癖など特別な事情があることがほとんどです。
小動物の里親募集では生体代が無料のケースもありますが、ワクチン代・マイクロチップ代・医療費などの諸費用は別途必要になります。一般的には3〜6万円程度の費用がかかると考えておきましょう。
無料で引き取れたとしても、その後の飼育費用(フード・医療費・トリミングなど)は継続的に発生します。最期まで責任を持って飼育できるかを慎重に検討することが大切です。
他のペットショップとの比較:カインズ・イオンペットの事例
アミーゴ以外のペットショップではどのような対応をしているのでしょうか。カインズホームとイオンペットの事例を見てみましょう。
カインズホーム「ペッツワン」の取り組み
カインズホーム内のペットショップ「ペッツワン」では、売れ残りペットの頭数管理情報を公開する先進的な取り組みを行っています。
ペッツファーストが運営する店舗では、2021年10月から「マンスリーペットレポート」として、月ごとのブリーダーからの仕入れ数・販売数を公開しています。犬猫に限っては売れ残りがないと発表しており、頭数管理を徹底していることがわかります。
また、カインズホームでは全国の店舗で保護犬・保護猫の譲渡会を定期的に開催しています。特にカインズ蓮田店では毎日譲渡会を開催しており、2021年には「しっぽの出逢い」というオンラインマッチングサービスも開始しました。
イオンペット(PETEMO)の対応
イオンペット(現在はPETEMOという名称)では、売れ残りの犬猫をLIFE HOUSE(ライフハウス)で新しい家族を探す取り組みを行っています。
イオンのペットショップでは、当初30〜50万円で販売されていた犬が、売れ残ると段階的に価格が下がり、最終的には14万円程度まで値下げされるケースもあります。また、一部店舗では純血種の猫カフェが併設されており、売れ残った猫たちがそこで新しい飼い主との出会いを待っているという情報もあります。
譲渡会を通じて里親を探すのが基本方針で、動物愛護の意識を高める取り組みを進めています。
| ペットショップ | 売れ残り対策の特徴 | 透明性 |
|---|---|---|
| アミーゴ | 値下げ・店舗移動・里親募集(小動物中心) | 中程度 |
| カインズ(ペッツワン) | 頭数管理公開・譲渡会定期開催・オンラインマッチング | 高い |
| イオンペット | LIFE HOUSEでの里親探し・猫カフェ併設 | 中程度 |
この比較表からわかるように、各ペットショップチェーンは独自の方法で売れ残り問題に取り組んでいます。カインズのように情報公開を積極的に行う企業が増えれば、業界全体の透明性が高まるでしょう。
アミーゴの評判:実際の利用者の声

アミーゴでペットを購入した人や利用した人の評判はどうでしょうか。口コミをまとめてみました。
良い評判
店舗の清潔さや管理の良さを評価する声が多く見られます。「犬猫の管理は行き届いている」「店内が綺麗で動物たちが元気」「毛もフサフサでよく洗ってもらっている」といった好意的な意見が目立ちます。
また、スタッフの対応の良さも高評価です。「丁寧に飼育方法を教えてくれた」「選ぶ時もゆっくり抱っこさせてくれた」「スタッフが本当に犬猫が好きなんだと思った」など、親切な接客が印象的だったという声が多数あります。
品揃えの豊富さや価格の手頃さも評価されており、「種類が多い」「値段的には手頃」「定期的にちらし広告が入るので情報が分かる」という意見もあります。
改善を求める声
一方で、健康管理の不十分さを指摘する声もあります。「売れ残って割引されていた小動物をお迎えしたが、お腹の状態が悪かったり寄生虫がいた」という体験談があり、販売環境に課題が残るケースも見られます。
また、「設備が古い」「シートが微妙に汚い」「掃除が行き届いていないことがある」という指摘もあり、店舗によって管理レベルにばらつきがあるようです。
一部の利用者からは「ブリーダーの方が猛プッシュしてきて引いた」という声もあり、販売方法に改善の余地があると考えられます。
私たちができること:ペット売れ残り問題への向き合い方

ペットショップの売れ残り問題を解決するために、私たち消費者ができることは何でしょうか。
1. 月齢だけで判断しない
生後2〜3ヶ月の子犬だけが可愛いわけではありません。生後6ヶ月を過ぎた犬も、性格が落ち着いており、トイレトレーニングも進んでいるなど、多くのメリットがあります。
月齢が進んだ犬を選ぶことは、売れ残り問題の解決に直接貢献します。様々な月齢の犬と触れ合ってみて、相性の良い子を選ぶことをおすすめします。
2. 保護犬・譲渡会も選択肢に
ペットショップだけでなく、保護犬や譲渡会も検討してみましょう。カインズホームのように定期的に譲渡会を開催している店舗もあります。
保護犬は生体費用が抑えられるだけでなく、不幸な命を救うことにもつながります。譲渡会では犬の性格や健康状態の情報が詳しく提供されるため、自分に合った犬を見つけやすいメリットもあります。
3. 衝動買いを避け、慎重に検討する
可愛いからといって衝動的に購入するのは避けましょう。ペットは10年以上生きる命です。飼育環境・経済的負担・時間の確保など、十分に検討した上で迎え入れることが大切です。
衝動買いによる飼育放棄が増えれば、それが新たな売れ残りや殺処分につながってしまいます。慎重な判断が、ペット全体の幸せにつながるのです。
4. ペットショップの取り組みを評価する
カインズのように頭数管理を公開している店舗や、譲渡会を積極的に開催している店舗を積極的に利用・応援することも大切です。
透明性の高い経営をしているペットショップが評価され、業績が上がれば、他の企業も追随するでしょう。消費者の選択が、業界全体を変える力になります。
まとめ
アミーゴでの犬の売れ残り問題は、値下げ・店舗移動・里親募集などの対応で一定程度解決されています。しかし、日本全体では年間約2万8千頭の犬が売れ残りとして発生しており、根本的な解決には至っていません。
私たち消費者ができることは、月齢だけで判断せず、保護犬や譲渡会も選択肢に入れること、そして衝動買いを避けて慎重に検討することです。一人ひとりの意識が変われば、ペット業界全体が変わっていくはずです。
ペットを家族に迎える際は、最期まで責任を持って愛情を注げるかをしっかり考えましょう。それが、すべてのペットの幸せにつながります。
FAQ(よくある質問)
- Qアミーゴで売れ残った犬は殺処分されますか?
- A
2012年の動物愛護法改正により、自治体はペットショップからの犬猫の持ち込みを拒否できるようになりました。そのため、アミーゴから直接保健所に持ち込まれて殺処分されることは基本的にありません。売れ残った犬は、値下げ販売・他店舗への移動・ブリーダーへの返還・里親募集などの方法で対応されています。
- Qアミーゴで売れ残りの犬を無料で引き取れますか?
- A
無料での引き取りは非常に稀です。仮に生体代が無料だったとしても、病気や困った癖など特別な事情がある場合がほとんどです。また、ワクチン代・マイクロチップ代・医療費などの諸費用として3〜6万円程度は必要になります。小動物の里親募集では生体代無料のケースもありますが、犬猫では値下げ販売が基本です。
- Qペットショップで売れ残りの犬を買うメリットは何ですか?
- A
最大のメリットは価格が安くなることです。生後3ヶ月を過ぎると値下げが始まり、5ヶ月頃には半額近くになることもあります。また、月齢が進んだ犬は性格が落ち着いており、ある程度しつけが進んでいる場合もあります。血統書付き・ワクチン接種済み・マイクロチップ装着済みであることが多く、安心して迎え入れられます。
- Qカインズホームとアミーゴ、どちらがペット売れ残り対策に積極的ですか?
- A
透明性と積極性の面では、カインズホーム(ペッツワン)の方が優れています。カインズでは頭数管理情報を月次で公開し、犬猫の売れ残りはないと発表しています。また、全国の店舗で保護犬・保護猫の譲渡会を定期的に開催し、オンラインマッチングサービス「しっぽの出逢い」も提供しています。アミーゴも値下げ・店舗移動・里親募集などの対応をしていますが、情報公開の面ではカインズに劣ります。

